寺山修司の短歌 37 売りにゆく


売りにゆく柱時計がふいに鳴る横抱きにして枯野ゆくとき 



(生活が困窮し)柱時計を売りに行くという、やりきれない思いを抱えて冬枯れの野原を歩いていると、横抱きにした柱時計が不意に生き物の鳴き声のような物悲しい音を響かせた。

by 寺山修司(てらやま しゅうじ)  

青森県出身の歌人、劇作家   
演劇実験室「天井桟敷」主宰   
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ 

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