寺山修司の短歌 115 雲雀の死


雲雀の死告げくる電話ふいに切る目に痛きまで青空濃くて


「雲雀」は、春を告げる鳥とされ、青年である自分自身の暗示か。
「ふいに」は、不意に。思わず。

(雲雀の死を告げる電話を思わず切るように)青年としての自分を葬るのを思わず止めたのは、在りし日の眩し過ぎる輝きが瞼に甦ったからだろう。

by 寺山修司(てらやま しゅうじ)  

青森県出身の歌人、劇作家   
演劇実験室「天井桟敷」主宰   
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ 

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