マイ・フェイバリット・ソングス 7

死刑台のエレベーター(Ascenseur pour l'échafaud)

    
ノエル・カレフ原作のサスペンス小説をルイ・マル監督が映画化した1958年制作のフランス映画(出演はモーリス・ロネ、ジャンヌ・モローほか)で、映画音楽はマイルス・デイヴィスが担当しました。

面白いのは、「マイルスがラッシュ・フィルムを見ながら即興で次々と演奏した」という都市伝説のようなエピソードがあるものの、実際には彼がラッシュ・フィルムを見て構想を立て、テイクを重ねて録音したようです。
でも、こんなエピソードが伝わるのも彼らしいですね。
↑ ラッシュ・フィルムに合わせて演奏を重ねるマイルス

夜の街に響くマイルス・デイヴィスのトランペットと崩れゆく完全犯罪…いいですね。


「Stardust」(スターダスト)


作曲家で歌手、ピアニスト、バンドリーダーでもあったホーギー・カーマイケルが1927年に発表したジャズのスタンダード・ナンバー。

ここで演奏するクリフォード・ブラウン(愛称、ブラウニー)は、1952年に彗星の如く現れ、録音作品で言えば僅か4年余りの活動期間で、天才トランペッターとしてジャズの歴史にその名を刻みました。

過酷な労働環境の下で当時のジャズメンの多くが酒や麻薬に溺れる中、州立大学出身のインテリでもあった彼はそうした悪癖とは一切無縁で、性格もよかったと言われます。

惜しい事に、1956年に交通事故により弱冠25歳で他界しましたが、満天の星灯りを音に映したようなこの演奏は、ブラウニーの代表作の一つとされています。


I'd love to see you again

気の向くままに綴るお気に入りの映画や音楽、寺山修司の短歌など

0コメント

  • 1000 / 1000