寺山修司の短歌 42 北へはしる


北へはしる鉄路に立てば胸いづるトロイカもすぐわれを捨てゆく


「北」は故郷のある方角を指し、「トロイカ」は故郷の北国への想いを牽引する架空の三頭立て馬車の比喩であろうか。

(故郷のある)北へと続く線路に立った時、望郷の念が一瞬胸に去来したが、それ(を乗せたトロイカ)はすぐに自分を置き去りにして走り去ってしまった。

by 寺山修司(てらやま しゅうじ)  

青森県出身の歌人、劇作家   
演劇実験室「天井桟敷」主宰   
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ 

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