寺山修司の短歌 48 軒の巣は


軒の巣はまるく暮れゆく少年と忘れし夏を待つかたちして 


縁起がいいとされる燕が作ったものだろうか、それともスズメバチか。

軒下の巣は丸い形のまま暮れ色に染まってゆく。少年の頃の自分と共に想い起こす、忘れていた夏の記憶さながらに。

by 寺山修司(てらやま しゅうじ)  

青森県出身の歌人、劇作家   
演劇実験室「天井桟敷」主宰   
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ 

I'd love to see you again

気の向くままに綴るお気に入りの映画や音楽、寺山修司の短歌など

0コメント

  • 1000 / 1000