寺山修司の短歌 69 空は本


空は本それをめくらんためにのみ雲雀もにがき心を通る 


「本をめくる」とは、知識を吸収する暗喩で、「雲雀」は、寺山自身の暗喩。

空は高みにあって得難い本(=知識)であり、そのページをめくろう(=知識を吸収しよう)とするためだけに、雲雀(=寺山自身)は辛さや苦しさに耐えるのだ。

by 寺山修司(てらやま しゅうじ)  

青森県出身の歌人、劇作家   
演劇実験室「天井桟敷」主宰   
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ

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