寺山修司の短歌 117 チエホフ祭の


チエホフ祭のビラのはられし林檎の木 かすかに揺るる汽車過ぐるたび


「チエホフ祭」は、西洋のモダニズムを象徴。
「林檎の木」は、故郷・青森を象徴すると同時に、寺山自身の揺れる心を暗示するか。

(西洋のモダニズムを纏った)チエホフ祭のビラが貼られた(故郷・青森を象徴する)林檎の木。
その木は、(大都会・東京へ向かう)汽車が通り過ぎる度に、(私の焦りや歯痒さを現すように)微かに揺れるのだ。

by 寺山修司(てらやま しゅうじ)  

青森県出身の歌人、劇作家   
演劇実験室「天井桟敷」主宰   
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ 

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